白血病のど真ん中!終盤編(入院前〜寛解導入療法)

2回目の地固め療法終了。何と白血球の中の 好中球(ばい菌を殺す細胞)がほぼゼロになる。戦力ゼロの戦いが始まる。


ある日、アリコ(保険会社)から電話がきた。 入院する前、保険の資料請求をしていた。電話はそれに関する話。希望する保険はあるかと問われたので 「現在、白血病で入院してるんですが、治療が終わってから入れる保険はありますか?もしあれば、 資料を下さい」と答える。その後、資料は来ない。ちょっぴり切ない話。


治療を続けるうちに体中の毛が抜けていくことが 判明。下の毛もうすうすで、 寂しいもんです。そして、眉毛も抜けてきた。 スキンヘッドで眉毛なしなんて、怪しい。外はヤンキー、中身は病気のその男。


入院生活は共同生活。 ある日、トイレを部屋でしなければならない患者さんと一緒の部屋に。 僕は眠っていたが、臭いで目が覚めた。あれは辛い。 しばらくして、部屋を移動して貰ったが、これも強烈な思い出。




入院生活、三ヶ月目。強いストレス発生。ごはんがまずいとか、何回も検温するの嫌だとか。 拗ねる。周りからどんどん心配される。見かねて、外泊許可がでた。 ビールの許可もでた。ストレスは消えt完全回復。


セクシー看護師なんていたら、 入院生活も楽しいかも。しみじみ想う。隣の患者さんもその案に共感。


やっと自分で爪を切れるようになった。ささやかな自信。


カレーは辛口。 刺激物禁止の男のささやかな抵抗。そして、己の浅はかさに気づく。 カレーを食べた後、胃の調子が悪いので、やっぱり辛口は封印。


毎週月曜日は教授回診。 まさに白い巨塔。たくさん人がやって来る。その割に、大したことはしない。




恐る恐るウォシュレット解禁。 常に水圧に注意。やさしいモード&弱確認。


地固め療法、3コース、全て終了。しばらくは輸血でしのぐ。その後、お世話になった胸のカテーテルを抜く。 いた気持ちい。ある種の快感。


病気前は、「充実してれば人生は短くてもいい」なんて口走る。馬鹿。病気後は 「ほそぼそとでも長く生きたい」と切に願う。 長生きしてぇ〜!


お正月は実家に帰る。飛行機と船を利用。でも、怖いなぁ。だって、白血球も血小板も赤血球も 回復しきってない。命を懸けた帰省!?


実家でのんびり過ごす。というか、人ごみは避けてねって医師から言われてる。でも、ひさびさの 外の世界は楽しかった。空港で鹿児島ラーメン食べた。地ビールも飲んだ。うまかった! 病院に戻ると、無事で良かったと医師に心配された...。


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